分取LCシステム

自己充填カラムの品質管理

カラム充填後は、カラムご使用の前に標準サンプルを用いてカラムの理論段数N(または理論段相当高さHETP)と非対称係数Asの測定を実施することをお奨め致します。この標準テストを定期的に繰り返し実施する事で、充填剤の品質と耐久性を効率的に確認する事が出来ます。また、この標準テストの結果を比較する場合には、同条件で同測定機器を利用し行ってください。デッドボリュームの差異の他、流速、温度、溶離液、サンプル注入量等が結果に影響を及ぼします。

理論段数は、以下の計算式より算出することが出来ます。この値が大きいほど充填剤が密に充填されていることを意味します。ある保持時間におけるピークの幅が狭いほど、理論段数は高い値を示します。カラムが長くなるほど、また充填剤粒子径が小さくなるほど、この理論段数は大きな値を示す傾向があります。一般的にカラムの性能評価の際には、mあたりの理論段数が指標として用いられることが多いようです。

N = 5.54 x (tR / W0.5h)2
N/m = N / L L = 充填ベッド長(m)

また、カラム性能の指標として理論段数とは別に理論段相当高さを用いる場合があり、以下の計算式より算出することが出来ます。この値が小さいほど充填剤が密に充填されていることを意味します。

HETP = L / N

溶出ピークの形状もカラム性能を評価するための重要な要素です。比較的簡単な処理方法としては非対称係数があります。非対称係数は、以下の計算式により算出することが出来ます。この値が1に近いほど左右対称で理想的なピークであることを意味します。

As = b / a